2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧
河豚(ふぐ)の煮凝(にこご)り 舌に電気が走る み
北風(きたかぜ)や オホーツクに 『低(てい)』 『低(てい)』 『低(てい)』 み
食事前に浅漬(あさづ)けを食べてしまう み
鬱々(うつうつ)と歩き 帰り花に気づく み
夜食は 「良い」・「悪い」 書き込みに惑う み
当時知る者は呆れる冬景色 み
朝霜の日の難儀(なんぎ) みな霜の所為(せい) の
食事室 咳の連鎖の あ々可笑(おか)し み
『ベテラン』は誉め言葉かな冬紅葉(ふゆもみじ) み
鰤起(ぶりおこ)し 「ポチが脱走」 John(じょん) 嘆き み
牡丹焚火(ぼたんたきび)に背を炙る 二刀流 じ
飲み残しヴァンショーにする冬の朝 み
叔父のジャンパー着た 煙草の匂いだ み
あの煙、 叔父の栖(すみか) 炭焼き小屋 み
「これはなに?」 「石狩鍋よ」 キャンプの夜 み
仁(じん)欠(か)けずに取れると嬉しい 胡桃(くるみ) み
このページに木の葉挟んだ理由は? み
柑子蜜柑(こうじみかん) 皮ごと喰えるか競う み
柳葉魚(ししゃも)焼く 尾は焦げて 腹は爆発 み
縮緬(ちりめん)着たると 青北風(あおぎた)寒からず ま
山茶花(さざんか)や曲がるつもりのない角(かど)に み
「あれは『水琴窟(すいきんくつ)』」 「これは『鹿威(ししおど)し』」 み
小春日をT(てぃい)シャツで往く異邦人 み
新酒は 非好適米にて 朴訥(ぼくとつ) み
メンバ、順に去る ギタリストの夜寒(よさむ) み
穭(ひつじ)鋤込(すきこ)み この耕運機は退(の)く の
秋深し病名付けば高枕(たかまくら) み
庭の金柑(きんかん) 砂糖煮したが 苦い み
山仕舞い 主(ぬし)待つリュック 小屋に置き や
秋の夜空 Fomalhaut(ふぉーまるはうと)は孤独 み