笠上げ仰ぐ 城山の雪の閣 じ

初霰

去る人が足音消せず初霰(はつあられ) ま

霙、Frédéric Chopin

霙(みぞれ)の夜 姉のための練習曲 み

時雨

時雨(しぐ)るるか 離島の藪 錆びた廃車 み

河豚、煮凝

河豚(ふぐ)の煮凝(にこご)り 舌に電気が走る み

北風(きた)、西高東低

北風(きたかぜ)や オホーツクに 『低(てい)』 『低(てい)』 『低(てい)』 み

浅漬

食事前に浅漬(あさづ)けを食べてしまう み

帰り花

鬱々(うつうつ)と歩き 帰り花に気づく み

夜食

夜食は 「良い」・「悪い」 書き込みに惑う み

冬景色

当時知る者は呆れる冬景色 み

朝霜

朝霜の日の難儀(なんぎ) みな霜の所為(せい) み

食事室 咳の連鎖の あ々可笑(おか)し み

冬紅葉

『ベテラン』は誉め言葉かな冬紅葉(ふゆもみじ) み

牡蠣

牡蠣(かき)喰らう 冷えたシャルドネ毒消しに み

牡丹焚火

牡丹焚火(ぼたんたきび)に背を炙る 二刀流 じ

ホットワイン

飲み残しヴァンショーにする冬の朝 み

ジャンパー

叔父のジャンパー着た 煙草の匂いだ み

炭焼小屋

あの煙、 叔父の栖(すみか) 炭焼き小屋 み

石狩鍋、キャンプ

「これはなに?」 「石狩鍋よ」 キャンプの夜 み

胡桃

仁(じん)欠(か)けずに取れると嬉しい 胡桃(くるみ) み

木の葉

このページに木の葉挟んだ理由は? み

柑子蜜柑

柑子蜜柑(こうじみかん) 皮ごと喰えるか競う み

柳葉魚

柳葉魚(ししゃも)焼く 尾は焦げて 腹は爆発 み

青北風、縮緬

縮緬(ちりめん)着たると 青北風(あおぎた)寒からず ま

山茶花

山茶花(さざんか)や曲がるつもりのない角(かど)に み

鹿威し、水琴窟

「あれは『水琴窟(すいきんくつ)』」 「これは『鹿威(ししおど)し』」 み

敷松葉

客人の頷(うなづ)くを見る敷松葉 み

新酒

新酒は 非好適米にて 朴訥(ぼくとつ) み

夜寒

メンバ、順に去る ギタリストの夜寒(よさむ) み

穭(ひつじ)鋤込(すきこ)み この耕運機は退(の)く の