枯桑

ブチブチと枯桑(かれくわ)が刺す鬱(うつ)の雲 の

蜜柑山

蜜柑山(みかんやま)の急坂(きゅうはん)から町と海 の

秋収め

秋収め、とっくのとうに嘘はばれ の

秋さずい、稲刈り

秋さずいに稲刈りイベント延期 の

新米

新米の袋に股慄(こりつ)の穀刺し の

「日本中デ育テルアノ草ハ?」 「稲」 み

枝豆

枝豆は湯を沸(わか)しといてから穫(と)る の

田植

田植は 力はいらないが 疲れる の

菜の花

その菜の花畑に入っちゃダメよ の

物種蒔く(ものだねまく)

物種(ものだね)を 3粒(みつぶ)、3粒(みつぶ)と 畝(うね)に蒔(ま)く の

柚子、マスク

柚子(ゆず)の搾汁(さくじゅう)終え、マスクに残る香(か) の

自然薯

自然薯(じねんじょ)を掘れば地底の探検家 の

長靴で栗毬(くりいが)を割る残酷さ の

間引菜

つまみに良かれと間引きし過ぎぬよう の

緋水鶏

緋水鶏(ひくいな)は空耳(そらみみ)か休耕田に の

白鷺

白鷺(しらさぎ)の立つ水田にひかり揺れ の

早乙女、谷空木

谷空木(たにうつぎ)、髪に飾れる早乙女(さおとめ)の の

田起し

田起しに何故(なぜ)この石はここにある の

麦秋

彼(か)の地の麦秋(むぎあき) 空の青と穂の黄 み

李の花、蜂

養蜂(ようほう)の箱が並(なら)べば李(すもも)咲き み

朝霜

朝霜の日の難儀(なんぎ) みな霜の所為(せい) の

穭(ひつじ)鋤込(すきこ)み この耕運機は退(の)く の

捨案山子

捨案山子(すてかかし) 不意に 戯(おど)けた顔 怖(こわ)し の

落穂拾い

「もったいな」と落穂拾(おちぼひろ)たらギックリ の

金風、稲穂

金風(きんぷう)や稲穂撫(な)でたい摩(さす)りたい の

牛蒡掘る、マリーゴールド

牛蒡(ごぼう)掘る マリーゴールドの種採る の

蕎麦の花

蕎麦(そば)の花 休耕田の水捌(みずは)けは? の

葡萄酒醸す

<ナパ・バレーの山火事から1年> 葡萄酒醸(ぶどうしゅかも)す 火事を免(まぬか)れし谷 み

台風、紅芋

台風前に紅芋出荷し ホッ の

仙人草、稲刈り

仙人草見て 稲刈り機を試動 の