氷瀑(ひょうばく)に登る人 命綱こそ み
右近(うこん)の橘(たちばな)黄ばむ。熱燗(あつかん)かな み
足湯に浸かり 傷秋(しょうしゅう)を 吹っ飛ばす み
あぶり鮎5匹づつ藁(わら)に吊るされ み
涼風や三国峠のクロソイド み
深山茜(みやまあかね)とまり リュック軽くなる や
嵯峨野線を渡って竹春(ちくしゅん)に入(い)る み
椋鳥(むくどり)は螺髪(らはつ)に集い、秋の夕 み
「大文字焼(や)き」と言う、他所(よそ)の人やね み
夏雲三兄弟 今日は次郎か み
熱帯魚?イラブチャーを酢味噌韲(あ)えで み
枝豆をキンキンに どえりゃあ暑い み
地層見る。夕立晴れてゲオスミン み
黒部(くろべ)目指した桜鱒(さくらます)、皿の上 み
飛び込めば柔(やわ)かろう ネモフィラの『海』 み
参道歩く人は食べ草団子 み
雪の大谷(ゆきのおおたに)開通す、深呼吸 み
あおによし鹿煎餅(しかせんべい)を喰(く)ろてみる み <鹿せんべいとばし大会 2022年は中止>
雪道渋滞 先頭なにしとる み
善哉(ぜんざい)をシャツにこぼした針供養 み <2022年、今年はぜんざいのふるまいは中止かな>
『シガ』を知り久慈川の和歌を検索 み
大橋くぐる船上、節東風(せちごち)吸う み
御神渡(おみわた)り 確かに見た 証拠ビデオ み
おみかん焼き ひとつ袂(たもと)にほんわか み
振袖に襷掛(たすきが)けキリリ通し矢 み
回廊を2周して見る冬桜 み
おでん汁(つゆ)残る皿 すぐ下げられた み
気嵐(けあらし)にヌッと浮く熊野水軍 じ
凍鶴(いてづる)よ もっと南に渡らぬか み
笠上げ仰ぐ 城山の雪の閣 じ