笠上げ仰ぐ 城山の雪の閣 じ

冬景色

当時知る者は呆れる冬景色 み

牡丹焚火

牡丹焚火(ぼたんたきび)に背を炙る 二刀流 じ

炭焼小屋

あの煙、 叔父の栖(すみか) 炭焼き小屋 み

秋空

秋空、 照りにも降りにも皆地笠(みなちがさ) み

御船祭

氾濫の痕そのまま 御船祭(みふねまつり) み <2021年、感染拡大防止のため早船競漕は中止>

薪能、和歌の浦

薪能(たきぎのう) 万葉の闇 銀の鬼 み

不知火

不知火(しらぬい)よ 思うべきか、 恐るべきか み

どんかん祭

<2021年、神幸式大祭はコロナ禍のため一部規模縮小> 女(をんな)、追ひきて どんかん祭(まつり)に遇(あ)う じ

雲海、嚔

雲海見て くしゃみ出る 熊野古道 み

あいの風

駅弁買おと窓上げる…あいの風 み

山登り

『健脚』も歩荷(ぼっか)に抜かれ杖を突く や

応挙忌

応挙忌に群鶴図(ぐんかくず)見る無量寺の み

施火

施火(せび)を見る京都の人と他所(よそ)の人 み <2021年、コロナ禍のため京都五山送り火は規模縮小>

蓮、竿灯祭

<回想でよむ。2021年、秋田竿灯祭はコロナ禍のため中止> 蓮(はす)は折れ 妙技大会 竿撓(しな)る み

ねぶた

<回想でよむ。2021年、青森ねぶた祭はコロナ禍のため中止> ねぶたの凹凸(おうとつ) 孫泣き、婆騒ぐ み

川床

川床に 鍵、財布、スマホ 忘れる み

五月闇、聖火リレー

<2021年6月COVID-19まん延防止等重点措置下によむ> 聖火リレー 詠むを躊躇(ちゅうちょ) 五月闇(さつきやみ) み

梅ちぎり

梅ちぎり 瑞々(みずみず)し ゆくえ皺々(しわしわ) み

蜃気楼

蜃気楼(しんきろう) 『 (くう)』を『Φ(ふぁい)』との数学者 み

芝桜、Abendrot

富士に夕焼け 芝桜に吾(あ)の影 み

筏下り

北山川は 加速度に 命乞い み

どんたく

<回想でよむ。2021年、博多どんたくパレードはコロナ禍のため中止> どんたくは地元民こそ楽しけれ み

石楠花、地蔵

石楠花(しゃくなげ)に埋もれても慧眼(えげん)の地蔵 み

鐘供養

鐘供養 姫の執念 おとろしよ み

権八

朝の土手 芽吹く権八(ごんぱち) 誰のもの み

観潮船

観潮船 橋、見上げても歓声 み

うりずん、避寒

避寒から うりずん愛(お)しみ 母、帰京 ま

春の波、海金剛

春の波 海金剛の名に違(たが)う み

早梅

みなべ町 香り僅かに 早梅よ み