A4(ええよん)で指を切ったか冬日和 み
4B(よんびい)をとげば粉雪降り積もる み
「諏訪は寒い」と昔の恋人から み
女手の如きフォントの賀状来(き)ぬ み
寝たままスマホは楽じゃない。夜長や み
「送信」を押してしまった解夏(げげ)の朝 み
残暑見舞いのインク 海の群青(ぐんじょう) み
ガラスペンが吸い上げた初夏の光 み
切り取られた事実が散らばる賀状 み
机下(きか)に紹介状を差出す冬至(とうじ) み
冬めくや書く手紙みな不備(ふび)・不悉(ふしつ) み
「軽暖(けいだん)の候…」 旧知への頼み事 み
流氷の絵葉書を読む春炬燵(はるごたつ) み
冬の夜にスマホ震え『母』着信 み
春の日に絵葉書(えはがき)届き移住知る み
寒見舞い 追伸に 本題2行 み
「遍路にて」 旧知のメール Humoreske(ふもれすけ) み
雪見舞 既読にならず案じる夜 み