牡丹焚火

牡丹焚火(ぼたんたきび)に背を炙る 二刀流 じ

ホットワイン

飲み残しヴァンショーにする冬の朝 み

ジャンパー

叔父のジャンパー着た 煙草の匂いだ み

敷松葉

客人の頷(うなづ)くを見る敷松葉 み

神無月、焼芋屋

軽トラの焼き芋屋来る神無月 み

菊の香と 砂利の足音 黙礼す み

毒茸

図鑑こそ信用できず毒きのこ み

冷えた桃 捏(こ)ねて毛を取り 齧(かぶ)りつく み

線香花火

線香花火、怖い 柄の端を持つ み

祭、香辛料

<2021年COVID-19拡大中、回想でよむ> 異国の夜(よ) 香辛料と 祭(まつり)の音(ね) み

ビール

グラスに 苦味、馥郁(ふくいく) IPA(あいぴいえい) み

香水

隣席の香水、苦痛 歌劇場 み

浜木綿

これがその万葉の香ぞ浜木綿(はまゆう)の み

青葉

青葉折る 指に残りし香の微(かす)か み

麦落雁

落雁(らくがん)の味なき味に麦の香よ み

実山椒

実山椒(みざんしょう)のヒリリ 思案に一蹴(ひとけ)り み

若駒

若駒(わかごま) 厩舎(きゅうしゃ)に戻り 汗、鼻息 み

壺焼

壺焼(つぼやき)に John(じょん)「残酷!」も 醤油(しょうゆ)持つ み

赤貝

赤貝は磯香と臭(くさ)み鬩(せめ)ぎ合う み

沈丁花

変心の夜の香 覆(おお)はむ沈丁花(じんちょうげ) み

白魚飯

白魚飯香りて John(じょん)には不評 み

クロッカス、嗅覚確認

<2021年2月 COVID-19流行下によむ> シャーレのクロッカス 日々嗅いで安堵 み

潤目鰯

丸干しの潤目鰯(うるめいわし)の臭(くさ)き浜 み

早梅

みなべ町 香り僅かに 早梅よ み