2025-11-01から1ヶ月間の記事一覧

しけ寒

耳栓をすればしけ寒も柔らか み

空っ風

空っ風(からっかぜ)や死は殴りかかってくる み

芋、藷、薯、蕷

俳人よイモにそれぞれ漢字あり み

時雨

地下道を抜けるや西口は時雨(しぐれ) み

白菜

日本刀があれば白菜を割るぞ み

敷松葉(しきまつば)

メビウスの輪のごとく松葉敷く径(みち) み

末枯(うらがれ)

誰も何も得られず末枯れていく み

凍土(いてつち)

さて『永久』ではない永久凍土(えいきゅうとうど) み

隙間風

スリットに隙間風かな物質波 み

草の花

漂泊の想いだけでは草の花 み

冬めく

この町も『書店のない町』、冬めく み

蜜柑(みかん)

冷凍ミカンを考えついた奴 み

今朝の冬

用もなく母を訪ねて今朝の冬 み

木の実落つ

天王寺動物園に木の実落つ(このみおつ) み

冬の雲

自動ドアが開(あ)く 冬の雲が割(わ)れる み

図書館の閉館時刻に嚏(くしゃみ)よ み

おけら鳴く

ポリープを取って安堵のおけら鳴く み

十一月

臍(へそ)の上、乳の下、の十一月 み

釣瓶落し(つるべおとし)

井戸はなく釣瓶もないが日の落ちる み

そぞろ寒

テーブルを拭くアルコール、そぞろ寒 み

紅葉

紅葉(もみじ)の中に隠れている大声 み

冬隣

ひと駅で車窓は夜に冬隣 み

文化祭

子らの絵の目は厳しくて文化祭 み

立冬

茹で卵をおでこで割って立冬 み

石蕗の花

指を組む祈りではない石蕗の花(つわのはな) み

枯野の色

『先』とは未来か過去か。枯野の色 み

鵙の声

それぞれの流儀があるよ鵙の声(もずのこえ) み

神の旅

送迎にリムジンバスを神の旅 み

十三夜

父の遺品を選り分ける十三夜 み

秋霜

秋霜(しゅうそう)や無辜(むこ)を罰することなかれ み